変なことしか言えません

わたしが思ったこと

人生を変えてくれたバンドへの気持ちの供養をしたい。

一年前の今日、大好きなものの命日を告げられました。

 

 

忘れもしない2017年8月20日。驚異的な豪雨。

「この日以降のスケジュールが発表されていない」という友達からの話でなんとなくソワソワしていた。なんとなく覚悟もできてた。だけど、何年もその姿を見続けていた身として、「いや、今日なにかしらスケジュールの発表があるかも」とわずかに期待を寄せている自分がいた。

 

入場してなおいつも通りの楽しいライブ。ずっとこんな日が続くことを願った。心から願った。「おじいちゃんになってもやりたいね」。そんな言葉をしっかり噛みしめてただただ願った。

 

アンコールで出てきた彼らはなにやら深刻そうな顔をしていて、いつもMCを担当しているボーカルはマイクに背を向けて、いつもアンコールで舞台に上がると笑顔でチューニングを始めるはずのギターがマイクに向かって「アンコールありがとう」と言った。その瞬間にあの場所にいるファンはすべてを悟った。

 

 

「僕たちは、―――解散します。」

 

ねえ、嘘だと言ってよ。いつも悲しい話題になってもだれよりも笑顔で癒してくれたベースも困り顔。もう決まったことなんだね。受け止めるしかないんだね。

 

こうしてこの日が解散ライブ前最後のライブだと知り、バンドとしての命日を知ることとなった。

 

 

 

 

思い起こせば知ったのは中2の時で、わたしと同じくジャニーズもヴィジュアル系も好きな知り合いから教えてもらったのだった。これまで見た目から入っていたわたしも、そのバンドに関しては音楽に惚れた。特に、それまで気にして聴いたことのないベースに聞き惚れ、一番好きだと公言していたバンドよりものめりこんでしまった。

 

もちろん音楽だけではない。ライブの楽しさを教わったのもそのバンドだった。世界観があって、映像や照明でその世界観を表現して。時にはグッズを二色販売してどっちのほうが多いかでセットリストが変わるなんてこともあった。

 

 

個人的にはインストアイベントの思い出もある。当初ベース音でハマってからというものベースの虜になってしまったわたしはベースに悪乗りしまくっていた。サイン会の3周目で「久しぶりです」と言ったり(だるい)、チェキ撮影会で追加購入していったときには「はじめまして」なんて言った(本当にだるい)。

そんなわたしにもちゃんと返事してくれる優しい人柄もあり、一番魅せられたベースを弾くというところもあり、ヴィジュアルがよすぎるところもあり、わたしは完全にそのベーシストにズブズブだった。

 

 

8年間、ライブに行ってなかった期間のほうが長いけど、音楽でこんなに気持ちが救われることも、こんなに幻想的な音楽があることも、ベースって素敵な楽器だってことも教えてくれたのは間違いなくそのバンドで。そのバンドを通して出会ったお友達も多くて、いろんな境遇の方々がいらっしゃるのでその点でも勉強になったし、今でも何かに躓いたときは背中を押してくれる方々で。今だって命日を過ぎて慣れたように見せかけてもあの日を思い出して泣いていると背中をさすってくれる。

 

 

そんなバンドの命日ライブ。いろんな事情が重なって解散することになってしまったことはなんとなく察しがついていた。そんなときに最後にボーカルから、「あきらめない」って言葉が飛び出してきた。

 

 

あきらめたくないのはファンのセリフだよ。

なんでそんなこと言っちゃうの。

 

そんなこと言われてしまったわたしはそのあともしばらく解散していないように感じててメンタルなんてことなかったんだけど、解散してから半年ほど経って、ベーシストの彼も新しいバンドを組んで、「解散してしまったんだ」と実感して、今更になって感傷に浸っているわたしです。

 

 

解散して初めてのベーシストの誕生日ライブ。セッションライブで、出演者にそのバンドのメンバーはいなくて落ち込んでいたけど、最後のバンドで出てきたんです。そろったんです。半年しないうちに。全メンバーが。こんなことあります?

 

 

ベーシストが新しいバンドを結成しても絶対追う!と意気込んでいたはずが、やっぱり「あのバンドにいたベーシストの彼が好きだったんだ」と気が付いてしまったこと、新しいバンドが好きになれないジャンルだったことから追う気持ちもなくなってしまった。

 

 

活動しているアーティストって急に命日が来る。本当に突然。

そしていつどんな風に変わってしまうのかもわからない。

突然解散もあれば突然自分の好きな方向で活動しなくなることもある。好きなメンバーが好きなアーティスト内で活動しなくなってしまうことだってある。

わたしたちの経済力なんて気にしてない。状況だって気にしてない。ことは突然訪れる。今のアーティストの活動が好きなら、今のこの状況であるうちに追うしかない。

アーティストは決まったスケジュールの中でしか待ってくれない。いつまでも待ってくれると思ってたら痛い目にあう。それはこれまでの短い人生で、今回のこの大好きで人生を一番かけたいと願ったアーティストの予期せぬ出来事で学んだこと。

 

 

まぁ、まだ解散したなんて思ってないけどね。諦めてないよ、わたしたちだって。

早く戻ってきますように。なーんて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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